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Flathority小話その9【皮革製品の工房で活躍する機械たち】

Flathorityを運営する(株)猪瀬は半世紀以上の間、鞄を作り続けてきた日本の工房です。1年の間に数万本もの商品を製造する弊社では、個人工房では見られないような大型の機械も並んでいます。

Flathorityのスタッフにとって毎日見る当たり前の光景となっていますが、普通に生活していて工房で使われる機械を目にすることって、そうそうありませんよね。

 

そこで、本日は「これがないと仕事にならない!」工房で毎日大活躍する機械を紹介します。

Flathorityの商品はもちろんのこと、世の中の多くの皮革製品は本日紹介する機械を用いて製作されています。

これを読んでいる方は、きっと革製品に興味を持っているはず。その革製品がどのように作られているのか、製造の裏側を一緒に見ていきましょう!

 


裁断に使われる機械

皆さんは革の裁断にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

職人が包丁で裁断している様子はイメージしやすいですよね。実際にサンプルを製作する際は、職人が包丁を使って手断ちでパーツを切り出します。しかし、手断ちだと年間に作り出せる商品数には限界があるんです。

そこで、量産がスタートする時には各パーツを型取った刃型を製作して、その刃型と裁断機を用いてパーツを用意しています。

まずは、量産には欠かせない裁断機を見ていきましょう!

 

直断機

弊社で最も活躍している裁断用の機械がこちらの直断機です。裁断担当の愛機でもあります。笑

革は天然物ですから動物由来の傷跡や状態の良くない個所があります。それら商品にはならない個所を目視で除けつつ、刃型を設置します。

そして、直断機で圧力をかけることで革を切り出していきます。

この直断機は最長で1600mmまで裁断可能なので、バッグのショルダーベルトのような長いパーツも裁断可能。大は小を兼ねることもあり、小さいパーツもこの機械で裁断することが多いですよ!

 

クリッカー

先ほどの直断機よりも小ぶりな裁断機です。小さい分、小回りが利くので細かいパーツを抜くことに適しています。

個人で経営されている工房は、このクリッカーだけで裁断している所もありますね。

クリッカーは省スペースながら16トンもの圧力をかけることができる侮れない機械。裁断は刃型や大型機械を扱うことが多いので、KY(危険予知)に注意して作業を行います。

 


革の厚みを調整する機械

続いて登場するのは、革の厚みを調整する機械たちです。

 

革の使用しない面を削る行為を「漉き」といいます。漉きの工程は非常に重要で、商品の良し悪しを決定付けてしまうほど。ちょっとした厚みのズレが縫製する際に問題となり、歪みや不良の原因になります。

そんな重要な「漉き」で活躍する機械をご紹介します!

 

バンドナイフマシーン

革全体の厚みを調整する機械です。

革の原厚は大きいもので4mmを超えますが、実際の商品では1mm以下まで薄く漉くこともよくあります。そんな時に厚みを一気に調整するために使用するのが、バンドナイフマシーンです。

内部で薄い刃が回転しており、革と刃が当たることで、革の表と裏を割くようにして厚みを調整しています。ハムのスライスみたいなイメージですかね?

革には油分が多く含まれているので、バンドナイフマシーンは使っていくうちに、油分や床面のクズが溜まって切れ味が落ちてきます。そのため、定期的にバラして整備するんですよ!


バラすと白刃が・・!

この機械は均一に漉くことに特化しており、均一に漉くことを「ベタ漉き」や「大漉き」と呼んでいます。

だからなのか、社内ではバンドナイフマシーンのことを「大漉き機」とか「ベタ漉き機」なんて呼ぶことの方が多いですね。(私も記事作成にあたって調べるまで正式名称を知りませんでした。汗)

 


コバ漉き機

部分的に漉く場合にはこちらを使用します。こちらも下部に刃が走っていて、上部の押さえ金具で革を刃へ押しつけて漉いていきます。

財布のカード段のような革が重なり合う箇所は、パーツが全て同じ厚みだと重なる箇所だけ分厚くなってしまいますよね。実際に作りたいものは「商品になった状態で均一に見える」ものです。そのため、革が重なる部分だけに漉きを入れていきます。この作業を「コバ漉き」といいます。

ミニカードケースはコバ漉きの様子が分かりやすいです。重なる部分が過度に膨らまないよう調整されています。

コバ漉きは本当に難しいです。幅の調整、押さえ金の選定、角度調整と、理想の漉きを実現するまでの要素が無数にあります。コバ漉き機を使いこなしている職人の方々は本当に凄いなと思います。

一見すると地味な工程ですが、商品の良し悪しが決まる工程でもあるため、Flathorityでは必ず不要な革で試し漉きして、調整が間違いないか確認しているんですよ!

 


ミシンは様々な形状があります

最後は革製品の製作で最もイメージしやすいミシンになります。

Flathorityを運営する(株)猪瀬には主に3種類のミシンがあります。(株)猪瀬はバッグの製造から始まっているので、平面を縫うのに適したミシンだけでなく、袋形状を縫うのに適したミシンも保有しています。

平ミシン

 

腕ミシン

 

ポストミシン

これらのミシンを適宜使い分けることで、Flathorityのアイテムを生み出しています。同じ種類のミシンであっても個体差もあるので、1機1機の特徴を掴んで縫製するんだとか。

 

ただいま欠品中のミニウォレットをこのミシンたちを使って製作しています。入荷までもう少しだけお待ちください!

 


初めてみた機械はありましたか?

本日は工房で毎日活躍する機械を紹介しました。

裁断から縫製まで様々な機械を活用してアイテムを生み出しています。

生産の裏側も含めて革製品を楽しんでみてくださいね!

 

それでは、また~

2021.02.22 | その他
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